生産環境科学研究室
専門分野:精密・微細加工学(レーザ加工、砥粒加工)
所属学会:砥粒加工学会、精密工学会、日本機械学会
2024年度就職先:ニコン、東京エレクトロン、荏原製作所、サンケン電気、朝日印刷
学生居室:機械棟5階504室
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〜ここで伝えたいこと〜
皆さんとは1年生の「技術者倫理」、3年生の「課題探索型セミナーT」、「機械工学実験T・U」でお会いしました。研究室を知る機会としては、学生実験のレーザ加工(ステンレス板からメリンちゃんを切り出す、酸天狗で発色させる)実験や、セミナーでの電子顕微鏡や高速度ビデオを使った学習や包丁研ぎ体験ではなかったでしょうか。
もともと生産環境科学研究室は、博士後期課程の新たな研究室として1998年に設置されました。その後の改組で機械工学科に加わり、、いまに至っています。そのため、学部3年生までに研究分野の講義はなく、技術者倫理を担当していることも相まって、「生産環境科学研究室って何を研究している研究室なの?」と思われている皆さんも多いと思います。ここではそんな疑問にお答えして、研究室紹介をしたいと思います。
〜研究分野〜
どこの大学も機械工学科は、力学系と生産系に分かれています。力学系の研究室では、モデルを構築し運動方程式を立て、次にシミュレーションで結果を予測し、最後に実験で検証して行くという研究スタイルが一般的のようです。これは、予測できる対象に対して検証するという研究であり、発見や発明とは異なり、踏みならされた道を整備し、誰でも快適に通れるようにする作業と言えます。
一方、生産系とくに加工系は異なる研究スタイルをとっています。とくに前人未踏の領域を開拓している精密・微細加工法の研究では、分からないことだらけです。よって、当研究室では実験を主体に新たな現象発見と、それを基にした発明をしていくことを推奨しており、革新的な加工技術を生み出す唯一の研究スタイルだと信じています。
研究室の学生諸君は日々「自然ってすごい!」という発見に感動し、「できた!」という発明に喜びを感じています。このような体験は、自然に対する畏敬の念とともに研究そのものの面白さを知り、自分に自信が持てるようになります。充実した研究環境の中で、確固たる自分に成長してもらいたいと思っています。今後は膨大なデータを包含したAI技術を上手に取り入れて、専門分野の益々の発展に貢献していきたいと思っています。
〜卒論のための基礎学習サポートプログラム〜
どこの研究室でも諸君らを立派に社会に送り出す責務があります。生産環境科学研究室でも教育・研究には、情熱を持って全力で当たっています。4年生前期には、「マイクロ・ナノ加工学」で必要とされる精密微細加工の基礎と、計測などの周辺技術を学びます。これまで加工を勉強してこなかった学生でも勉強の機会が与えられています。
また、卒研Aでは、機器の使用方法やノウハウなどのスキルを身につけるため、大学院生の修士テーマを一緒に行います。卒研Bでは卒研Aで見つけた研究テーマを展開して独立して研究ができるようにしています。もちろん、卒研Aの内容が面白くてもっと展開したいということであれば、継続して大学院生とペアで研究することもできます。以上のように、安心して卒業研究に取り組むことができる体制を整えています。
〜主な研究室行事〜
- 研究推進会議(研究打合せ):毎週、グループ毎に行います。一週間を通して行った実験や文献調査を基に成果の確認と、次週での取り組むべきことを明確にしていきます。
- 研究室ゼミ(専門分野の勉強会):英文邦文問わず、他研究者の論文を読み解き、自らの研究に役立てる試みをしています。一人が1セメスターで2回程度、勉強したことを発表しています。
- 研究成果展示会:ビッグサイトや幕張メッセで開催される展示会で研究成果を展示します。展示会では国内外から専門外の技術者や研究者も多く訪れ、幅広く自由闊達な議論を楽しんでいます。また他の展示ブースを訪れ、産業技術の最先端を知る良い機会になっています。展示会での出会いが、自分たちの研究を思いも寄らない方向に発展させるきっかけになることもあります。
- 学会発表:9月と3月には国内学会で研究成果発表を行います。学術的な議論を楽しみながら互いに高め合う貴重な機会になっています。学会は地方で開催されることも多く、発表後にはその地の美味しい料理やお酒を楽しみ、旅気分を味わうことができます。参加費用は全て研究室が負担します。その他にも国際会議など参加したい学生があれば、参加できるよう配慮しています。
- 修士修了までに学術論文を学会に投稿したい学生には論文指導を行います。学会で論文賞を受賞して奨学金免除を狙いましょう。
- 歓送迎会や暑気払いなど節目毎に研究室の懇親会を企画しています。一泊で研修旅行を企画することもあります。これらは学生の自主性に委ねられています。
〜研究室ライフ〜
- コアタイム:研究室ではコアタイム(10時〜5時)を設けています。第1の目的は、大学の施設が機能している間に効率よく研究/学習を遂行するためです。第2目的は諸君らの自由時間を確保するためです。コアタイム外はサークルやアルバイト,デートに行くのも良し。研究室は諸君らに対して一切干渉しません。メリハリのある充実した研究室ライフを楽むためにコアタイムはあります。
- 大学院入試の準備:大学院を受験する学生は、受験日より一ヶ月前から受験勉強に集中できます。これは専門基礎知識を整理し認識を深めるための貴重な時間と捉えています。研究室では大学院生が全面的にサポートしてくれます。
- 就職活動:就職活動についてはできる限り配慮します。教員への相談も歓迎します。
- 学生居室の雰囲気:いつも賑やかで和気藹々としています。面倒見の良い先輩が多く、頼りになります。
- .配属後の面談:個別面談を行います。その際、心身面で心配あのある学生は是非相談して下さい。最初が大事ですので、その学生にとって快適な研究室ライフがおくれるよう教員と一緒に考えましょう。当然ながら個人情報は厳守します。
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研究室ツアー 
2022年研究室紹介(日本学術振興会制作動画) 


オリンパス医療機器開発に携わるOBの特別講義

生産環境科学研究室 設置20周年記念品
(青部:ガラス七宝仕上、文字・絵部:金メッキ)
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スタッフ
池野順一教授

山田洋平准教授

田附宙美秘書 |