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同好会(青銅) 紹介頁 

青銅鏡の磨きに関する調査同好会

<活動目的>
青銅鏡は古式技術でどこまで磨けたのか、古式技術から学べることは何かを探ります。これが新技術開発のヒントになると期待しています。

同好会では古式技術だけではなく、最先端加工技術を駆使して、どこまで磨けるのか検討し、研磨の本質的解釈について考察して行きます。

これらによって、青銅ばかりではなく、あらゆる材料の精密研磨技術の本質を知り、革新的な技術を生み出すことを最終目的としています。


<参加を希望される方へ>
もし、関心がありましたら、公益社団法人 精密工学会 生産原論専門委員会に入会下さい。会員なら何方でも参加できます。

現在、文化、文明、技術、人間の関係に興味を持って下さる方が、徐々に増えています。大学をはじめ、金属バフ研磨の名工、化学メーカの技術者、精密研磨会社の経営者など様々な方が、現代技術でどこまで鏡面創成できるかに挑戦しています。

  
※青銅の研磨を精密工学会学術講演会秋季大会で発表しました。開催報告


※2024年8月14日 松本達弥氏の工房訪問
 
「修復界の人間国宝」松本氏とともに
 
松本氏、笹沼くん、千葉さん

多層の漆が美しい作品

すべて漆からなる器
※漆工作家で東京芸術大学でも教鞭をとられる松本達弥氏に研磨炭のお話を伺いました。
 美を創り出す材料、道具、技量、感性の深い世界を垣間見ました。


※2024年5月9日 藤ノ木古墳 法隆寺見学
 
※法隆寺から400m離れた藤ノ木古墳は、未盗掘であった故に貴重な歴史資料を提供してくれています。法隆寺建立の少し前に作られた古墳です。法隆寺との関係が気になりました。一方、法隆寺境内では「法隆寺の鬼」と呼ばれた西岡常一棟梁の熱い思いを感じることができます。


※2024年4月25日 橿原考古学研究所付属博物館にて調査

※資料が充実しており、学術研究成果の展示、図書室、多くの短編動画が揃っていて充実した博物館でした。


※2024年3月14日 精密工学会で研磨炭の研究成果を発表しました。
 (笹沼彩冬君 ベストプレゼンテーション賞受賞)


※2024年3月8日 砥粒加工学会先進テクノフェアで青銅の磨きを発表しました。
 (長井君発表)


※2024年1月22日 令和5年に奉納された銅鏡に関する奉製者一覧が届きました。
御神渡り長野日報1/10記事)の観測を580年間続けている八剱神社に銅鏡が奉納されました。松一:現KAGAMIの松澤代表のもと、不二越機械の宮下様、兵庫県立大学の鳥塚様らの尽力で現代技術の粋を集めて製作されました。



※2023年11月23日(木)開催しました。 〜製炭師 木戸口武夫氏を訪ねて〜
福井県大飯郡おおい町 名田庄総合木炭
   
   


※2023年9月15日(金)9時〜 令和5年度精密工学会秋季大会学術講演会
・生産原論セッションにて、金属鏡に関する技術研究が発表されました。
  E88 無酸素銅製・銅鏡の研磨加工
     ○宮下忠一(不二越機械工業)
  E89 時間的トランスファー・エンジニアリングの試み?青銅鏡の磨きに学ぶ?
     ○池野順一(埼玉大)、 長井克成( 〃 )、 笹沼彩冬( 〃 )、山田洋平( 〃 )
  E90 バフ研磨職人の感性? DX を用いた技能伝承と神鏡奉製?
     ○松澤正明(松一)、鳥塚史郎(兵庫県立大)、 池野順一(埼玉大)

・太宰府天満宮の御本殿は、令和5年から3年間の計画で”令和の大改修”中でした。令和9年に道真公が薨去されて1,125年の節目を迎えるのだそうです。改修はじつに124年ぶりとのこと、仮殿は現代建築を駆使した藤本壮介氏のおしゃれなデザインでした。なんと仮殿に祀られた鏡はガラス製でした。天満宮広報部に問い合わせましたところ、ご奉納された鏡を使用するとのことで、このガラス鏡はすでに本殿で使用されてきた物だそうです。今後改修後の本殿でも使用するとのことだそうです。
 


※2023年6月1日(木) 13:30-17:00
 公益社団法人 精密工学会 生産原論専門委員会 令和D年度第1回研究会開催
 「御神鏡と研磨
 会場:駅前交流テラスすわっチャオ(JR中央本線 上諏訪駅東口)ハイブリッド開催
    https://www.city.suwa.lg.jp/soshiki/30/
  
 

開催報告


※2023年3月30日 八剣神社(上諏訪)で銅鏡サミット開催
 八剱神社は約600年前から諏訪湖の御神渡りを観測している神社です。気象学的にも長期に亘るこのデータは貴重なものだそうです。日の出前から真冬の諏訪湖のほとりで観測されている宮坂宮司のお話から、その寒さの厳しさと同時に日の出の清々しさも感じられ感銘を受けた次第です。一方、鏡と言えば日用品ならば自然光をそのまま反射するものがよいのですが、ご神具である鏡は銅鏡でなければならないと宮坂宮司はおっしゃいました。我々が訪問したとき、祭壇の銅鏡には、我々の背後にある緑青の屋根が照り返しでまぶしく映ってみえました。その屋根の色は緑ではなく、真新しい銅の輝きを持った屋根に見えました。あとから思えば、銅に強烈に反射して見える物体が鏡の色をしているのはあたり前かも知れません。しかし、その輝きの神秘性に驚き、思わず声を上げてしまいました。
 


※2023年3月15日 精密工学会春季大会OS・・青銅に関する講演が二つありました。
・梵鐘の振動モードと音色に関する基礎的研究(第1報)
 −小型梵鐘モデルによる調査−  ○神 雅彦・大宮知也(日本工大)
・青銅鏡の磨きに関する調査研究  ○池野順一・山田洋平(埼玉大)
      


※2023年2月2日 青銅の鋳込みを川口の鋳造所で行いました。JIS製品ではないため、古鏡の成分で鋳込んでもらうのに苦労しました。SAITECと川口鋳物工業協同組合にご協力頂き、銅合金専門鋳造所「木村銅合金」さんが引き受けてくださいました。「彩の国工場」に指定され、川口市のブランド認定を受けた会社だそうです。下の写真は、砂型に青銅を流し込んでいる様子です。湯口の湯面を見て、出来を判断されているようでした。
 
 


※2022年10月31日 角谷工房を尋ねて角谷征一様にインタビューしました。
 角谷様は伊勢神宮の式年遷宮(20年に一度)で青銅鏡を31面納めた職人さんです。釜師として有名な方です。茶釜は青銅で作られ青銅鏡とは素材で共通しているため、伊勢神宮から鏡の製造を委託されたそうです。納める日の7年前からは、茶釜を販売する行為は禁止されるそうです。ひたすら鏡の製作に打ち込むそうで、その間の生活は神宮がすべて面倒をみてくれるそうです。斎戒沐浴ですね。帰りには郷土資料館で、人間国宝一家である角谷家の茶釜作品を拝見しました。(東大阪・新深江にて)
 


※2022年8月8日 武蔵一宮「氷川神社」で、ご神具(鉄鏡、青銅鏡)を調査させてもらいました。江戸時代から昭和初期にかけての青銅鏡や鉄鏡を拝見しました。
 


※2022年3月 「埼玉県立さきたま史跡の博物館」で6世紀の古代青銅鏡を調査させてもらいました。表面は錫でめっきされているようにみえました。日本で鏡は、平安時代に錫のアマルガムによるめっきがされたそうです。その少し前の奈良時代には、奈良の大仏で水銀を使った金めっきがされ、多くの水銀中毒者が出たという話もあるそうです。鏡も古墳時代には錫めっきがなされてもおかしくないように思われます。錫めっきのお陰でめっきが剥がれた部分から磨かされた青銅が垣間見れたのは幸運でした。